グッドモーニングマリファナ。

マリファナ吸って世界平和を唱えてラブ&ピースなんて言ってた若者たちの事を「ヒッピー」なんて呼んでいた時代があったそうです。

 

そんなヒッピー達が目指した場所が世界にはいくつかありました。

 

その中の一つがここ、カトマンズ。

 

今でこそモータリゼーションの波に揉まれ大通りはもちろん、路地という路地にまでオートバイや車に溢れてしまっていますが今もなお町並み自体はヒッピー達が訪れた60年代と同じ。木とレンガで作られた町並みはよもやすると当時にタイムスリップしたかのような錯覚を覚える程です。

僕は元々朝型で、まだ町の人が本腰入れて動かないウチに散歩するのを楽しみとしています。

 

昼間でこそ土産物屋、トレッキング用品屋、宿屋、カフェ、旅行者にとって必要なものは全て揃っていて賑わっているのですが、朝7時頃は朝靄につつまれて町はまだうたた寝をしているかのよう。

 

その中を歩くのは新鮮で、何とも特別な気分に浸れます。

 

 

そこですれ違う人に

 

「グッドモーニング」

 

と声をかけるのも気持ちのいいもので、外国人に対して垣根の低い旅行者街のここの人たちはたいてい

 

 

「グッドモーニング」

 

と返してくれます。

 

 

しかし、自分で言うのも何ですが僕のように健全な旅行者ばかりがここカトマンズを目指して旅をしている訳ではありません。

 

ヒッピーを惹きつけた魅力の残滓がまだ残っているようです。

 

つまり、マリファナ。

 

僕は喫煙者ではないので、タバコとまったく同じように火をつけて煙を吸うマリファナを欲する事はありません。お酒があれば十分です。

 

ですが、やはり世の中にはそれを求める旅行者が今でもなお存在します。当然ネパールにおいてもマリファナは違法。どんな量刑かは知りませんが警察に見つかれば逮捕されるでしょうし、逮捕を見逃してもらう代わりに有り金全部を賄賂として差し出さねばならない事もあるかもしれません。貧しい途上国にありがちな腐敗した警察はここネパールでも同じ。

 

そんなリスクを負っても、いや、そんなリスクをハナから考えてもいない旅行者もいて、彼らは昼からせっせとマリファナタバコを自分で巻いて、プカプカ吹かして

 

トロンとした目つきで締まりのない笑顔を浮かべます。

 

 

そんな彼らを満足させる為の商売もやはり存在していて、

 

朝僕が軽やかに歩いているとすれ違い様にこちらを見る事もなく

 

「グッドモーニングマリファナ?」

 

とつぶやくように言ってくるわけです。

 

 

マリファナの隠語である「葉っぱ(乾燥大麻)」や「チョコ(大麻樹脂の事)」をグッドモーニングに織り交ぜてくる事もありますが、最初朝その挨拶を交わされた時には度肝を抜かれると共に不快感すら覚えたものです。

 

しかし今ではそうした大麻の売人には

 

「俺は自転車ツーリストだから要らないよ。大麻やったら自転車漕げない」

 

なんて明るく返す位の度量はつきました。彼らもそれが本業ではないし、そもそも陽気な人が多いので断ったからといって邪険にされる事もなく

 

「おー!本当?マウンテンバイクかい?」

 

「違う違う、こうやって寝そべりながら乗る自転車」

(と言って漕ぐポーズをする)

 

「何それ??」

 

 

と話が続く事もちらほら。

 

 

僕にとってはあまり好感を抱けないマリファナ目的の旅行者も、普通のバックパッカーも、そして自転車旅行者も全ての旅行者をこの街は受け止めてくれるように感じます。懐の広さ、と言ったら言い過ぎでしょうか。

 

 

「他のトコとは歴史が違うんだよ、歴史が」

 

そういう声が聞こえてきそうなカトマンズ。いつのまにか

滞在1週間。そろそろ、腰をあげようかと思います。

 

 

 

 

 


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