うおー!アフリカ走ってるぜ!
アフリカといえば何を思い浮かべる?そりゃ当然野生動物、サバンナに駆けるシマウマ、のんびり高い木を食むキリン、そして百獣の王ライオンだろう。
タンザニアのミクミ国立公園。広さはよくは知らんがとにかく広く、その中は開発が制限されていてまさに野生の楽園になっているのだ。
そこにはキリンはシマウマ、ゾウ、そしてライオンも居るという。
「自転車降りてサファリツアーにでも参加するの?」
ノンノン、自転車乗りなら自転車乗りらしく、このミクミ国立公園を自転車で走ってやろうって魂胆だったのだ。
自転車でサファリツアー、なんて素敵な響き。
ってまあビビリで何でもかんでも逃げてばかりの俺。なんだったらこの旅すら人生からの逃亡であるってのに何の因果でライオンも居るっつうミクミに自転車て行こうかっつーと、
「ここ通らねえと先に進めねんだ、これが」
国立公園って事だけども、真ん中にどかーんと主要国道が走っていて、タンザニアの沿岸主要都市ダラムエサラーム(この前知ったがダラムは首都では無いんだってね。ニューヨークみたいなもん)から内陸の隣の国に行くにはこの道を走らないといけない。いやまあ他の道も無いではないんだけども遠回りする上に道路沿いに町もほとんどなくなって自転車で走破するのは逆に大変。
という訳でこのミクミ国立公園、自転車でトライ!休息日含めてダラムから5日程でミクミ国立公園のゲートに到着。ゲートっていってもただ
「ここから国立公園」
「DANGER」
って大きく書いた看板があるだけなんだけども、これがびびる。
「ライオンとか出るから気をつけてね」
という意味としかとれん。。。
入った瞬間もう首を右に左にまわしまくり。でも茂み続きでもしライオンが虎視眈々と狙ってたらもう終わりだ。うーんマジで怖い。
でもライオンは見たくないけどキリンとかは見たい。それも見逃しまいとキョロキョロ。
って最初はかなり恐怖だったんだけども、
この道、重ねて言うけど
「国の幹線道路」
なんだよね。だもんで車結構通ってて5分と一人っきりになるという時間が無い位には交通量がある。
「こんなに車通ってたらライオンも居ねえだろう」
と気が大きくなったものの、
「それじゃあ他の草食動物もいないんじゃ(´・ω・`)」
という事に気づいたと同時に何か猛烈な存在感が!
よく見るとあれは!
「キリーン!」
300mほど先の高い木の下でじっとこっちを伺う、長い首でしかもすっごいナデ肩の御仁。首が長いってのが一番の売りだけど、野生の生キリン見た時の印象は
「ナデ肩やな」
って事。ちなみに英語ではジラフというそうです。さっき初めて知った。宇宙船サジタリウスのあのジラフさんはキリンがモチーフだったのか。。あ、これは35位以上の人しか分かんねえアニメです。
そんなナデ肩のジラフさんにそっと近づいていくとゆったりした、でも体デカイんでめっちゃダイナミックな動きで走り去られたものの既にテンション上がりまくり。
続いて現れたのはシマウマ。これまでも道路標識に
「シマウマ横断注意」
ってのがあったんだけども、ここで初めて目の前をシマウマに横断される事になった。うんうん、今まで注意した甲斐があったぜ。馬というと競馬の馬をさっとイメージしてしまうけども、シマウマってあんなスマートじゃなくってずんぐりしててあまり俊敏そうじゃない感じ。でも少しでも近寄ろうとするとグバッって地面を蹴って去っていく様は
「野性味あっていいねえ」
って思った。
そうこうするウチに今度は別のシマウマグループ、さらにその中に鹿みたいな動物とイボイノシシが仲良く3種類で草食んでる。
「おおお!これぞサバンナの風景じゃん」
イボイノシシなんて途中でウンコしだしたし。まさに動物たちの日常。動物園じゃないシーン。
名残惜しく進むと今度はまたキリン。しかも今度は群れ。目の前に6頭も並んでじーっとこっち見てる。負けじとこっちもじーっと見る。すると興味なくなったのか、ゆったりと背後の茂みの中に。
「あー、キリンとシマウマは見れてもさすがにゾウさんはよほどラッキーじゃないと見れないかねえ。。数少ないらしいし」
と思っていたら、いやまあ道路からすぐそばの木の下で休んでるじゃないですか、しかもまたこれも群れで。
キリンと違ってこれは近寄ると危なそうだったので道路から出て近寄れはしなかったけれども、生アフリカ象、いただきました。ありがとう!
そんな感じで50キロのミクミ国立公園、ライオンにも襲われず無事クリア!いやーまあライオンに襲われるって話はまず無いらしいんだけどもおっかなびっくり自転車サファリツアー、ほんと楽しかった。
これぞ自転車旅だけに許されたよろこび。
ま、こんな事くらいないと自転車旅なんてやってられまへん。
現在地はダラムエサラームから西へ約500キロ、イリンガって町にいます。海抜1700mほどでアフリカ今は夏になりつつあるってのに水シャワー辛い位の高原です。過ごしやすい気候。ここで体力回復させてこれからマラウィ方面へと進みます。
それにしてもネットできねえ。。これも町歩いてて偶然見つけた野良電波で送ってます。
それでは、また。