ラパスの快適宿から脱出、中継地オルロまで。

2015/11/5~8 ラパス→オルロ

キッチンもあって低速ながら部屋で使えるwifiもあって、共用空間は広くて明るくてしかも1泊シングルで800円弱と安く、周囲には美味しい中華もある。そんな快適な宿というのは中々出会う事は出来ない。そしてその宿に入ってしまうとまるで取り込まれたかのように出る事は難しい。


しかしずっと居続けるワケにもいかず、そして居続けるに従って何もしていない自分に罪悪感を感じるようになる。それはただ海外にいるというだけで引きこもりと何ら変わる事はない。旅人は、移動し続ける事によってその身分を証明する事が出来るのだ。


ラパス、確か世界で最も標高の高い首都(法律上は別の町らしいが事実上ボリビアの首都)で中心地は3600mくらいある。すり鉢の底にあるような町で、ラパスを出るにはすり鉢の上まで登らねばならない。それが4000m。一旦自転車でおりてきた道を再び上るというのは自転車乗りにとっては苦痛以外何も得るものもない。って訳でここはタクシーを使った。ラパスにはバン型タクシーがそこら中に走っているんで捕まえるのも容易だ。

(ラパスの快適宿の部屋。部屋に机と椅子がある事って結構重要。椅子に座って机で手紙書いたり、PC扱ったり、それだけですごく「真っ当な」文化的人間生活が出来る。不思議なものだ。)

なんでこんなところに町が出来たのかホントに謎。図では省いてるけど斜面も全部町。すげえ不便だと思う。

(自転車だと1時間以上かかる上りを車だと10分。料金は1200円位したがその価値はあった)


数日前ラパス市内を見下ろした地点まで戻り、ここからまた自転車旅の始まり。

(ラパスのすり鉢の上の町「エルアルト」ではゼブラマンがゼブラゾーンで歩行者の誘導をしていた。ボリビアのような貧しい国でこういう事やってるのはなんとも不思議な風景。大道芸でチップを稼ぐ人はよく居たが彼らは特に通行人から金を貰っているようには見えなかった。)

まずはウユニとの中間にある主要都市オルロまで。230kmほどの距離を三日かけて進む。途中には宿のある町はほとんど無いので全て野宿。

宿を辿っていくと毎日シャワー浴びれて快適っちゃ快適なのだけれど「旅感」は薄れる。しかしペルーのように安くて快適な宿が点在するようなところだとついつい泊まってしまう。ゆえにこの区間はわりと楽しめたものだった。

(僕の定番野宿スポット、道路下トンネル。家畜用の通路であったり通水用であったりするが人目は避けられるし地面はフラットだし道路から近いし風雨もしのげるし、最高の場所だ)

(こうして家畜が通る事もたまにある。羊はビビりなんでダーッと駆け抜けていったが、全員走ってたはずなのに後には糞がポロポロと落ちている。奴らは走りながらウンコ出来るらしい。ま、羊の糞はまったく臭くないんで問題ないけど。)

(走行中少しギヤに歯飛びするようになったんで停車して見てみたらビニール袋が噛みこんでいた。幸いすぐ取れる。日本で一度ギヤに針金を噛んだことがあってその時はディレイラーハンガーまで歪んで大変だったが今回はこれだけで済んで幸い。)

風は左からの横風が少々気になったものの雨も降らず快走のままオルロ到着。思ってたより大きな町で宿も無数にあり、しかもちょうどいい価格の宿がなかなか見つからず難渋する。500円で穴倉のような宿とか、2000円で綺麗なところとか。1,000円弱というのが良いバランス。

オルロの中心の通りにはまるで路面電車のように列車が走ってきてびびる。といってもたぶん観光用で1日1便とかそんなもんなもんっぽいし、路面通る時には低速なんで怖くは無い。

市場でのジューススタンド。牛乳とキウイフルーツとのシェイクが甘さと酸っぱさの絶妙なバランス。500cc位の大容量で130円位。

マネキンって各国いろんなのがあって面白い。


オルロで2泊し食料などを買い揃え、ボリビア最大の目玉ウユニへと向かう。先行した人たちのブログを読む限り中々の悪路らしく、心のフンドシを締め直してオルロを出発したのであった。


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